ドラマ撮影の高所作業車レンタル|足場との違いや選び方を解説

ドラマや映画の撮影現場では、高い位置からのカメラアングルや照明機材の設置が、映像のクオリティを左右する重要な要素です。このような高所作業で、従来の「足場」に代わって利用が増えているのが「高所作業車」です。
この記事では、なぜドラマ撮影で高所作業車が選ばれるのか、その理由や具体的な選び方、レンタル時の注意点について、建機初心者の方にも分かりやすく解説します。
ドラマ撮影で足場より高所作業車が選ばれる理由
建設現場だけでなく撮影現場でも高所作業車が重宝される最大の理由は、その「機動力」と「柔軟性」にあります。固定式の足場と比較して、撮影をスムーズに進めるための多くのメリットがあります。
設置・撤去がスピーディーで撮影時間を最大限に活用できる
足場を利用する場合、専門の職人による組み立てと解体が必要となり、規模によっては設置だけで半日から1日かかってしまうこともあります。一方、高所作業車であれば、現場に到着してアウトリガー(転倒防止装置)を設置するだけで、すぐに作業を開始できます。
撮影スケジュールがタイトなドラマ制作では、準備と撤収の時間を大幅に短縮できる点は大きなメリットです。撮影が終わればすぐに移動や返却ができるため、現場を占有する時間も最小限に抑えられます。
アングルの自由度が高く、映像表現の幅が広がる
高所作業車を使用すると、三脚や脚立では届かない高さからの「俯瞰(ふかん)撮影」や「ハイアングル撮影」が可能になります。例えば、建物の2階や屋根の細部を撮影したり、手前の障害物を避けて奥の被写体を狙ったりと、自由自在なカメラワークが実現します。
ブーム(アーム)を伸ばしてカメラ位置を微調整できるため、監督やカメラマンが求めるこだわりの構図を、安全かつ正確に作り出すことができます。
移動しながらの撮影や狭い場所でも活躍
トラック式の高所作業車であれば、ロケ地間の移動もスムーズです。また、クローラー式やコンパクトな機種を選べば、狭い路地や足場の悪い不整地でも進入して作業できます。
一度設置してしまうと動かせない足場とは異なり、シーンに合わせて撮影ポイントを次々と変えられるため、効率よく多様なカットを撮影することができます。
【初心者向け】ドラマ撮影の用途に合わせた高所作業車の選び方
高所作業車には多くの種類があり、撮影の目的や環境によって最適な機種が異なります。ここでは、撮影現場でよくあるシチュエーションに合わせた選び方をご紹介します。
撮影シーンで選ぶ:俯瞰撮影ならブーム式、照明設置ならシザース式
カメラマンが乗り込んで様々な角度から撮影したい場合は、「ブーム式(高所作業車)」がおすすめです。アームが伸縮・旋回するため、障害物を乗り越えてのアプローチや、細かいアングル調整に適しています。
一方、照明機材の設置や、スタッフ数名で作業する場合は、「シザース式(垂直昇降型)」が向いています。作業床が広く安定しているため、重い機材を載せても揺れが少なく、安全に作業を行えます。
撮影場所の環境で選ぶ:屋内か屋外か、地面は平坦か
スタジオや屋内ロケで使用する場合は、「バッテリー式(電動)」を選びましょう。排気ガスが出ず、動作音も静かなため、音声収録の妨げになりません。また、床にタイヤ跡がつかない「白タイヤ(ノンマーキングタイヤ)」仕様の機種を選ぶことも重要です。
屋外で地面が土や砂利などの不整地の場合は、タイヤではなく「クローラー式(キャタピラー)」を選ぶと、悪路でも安定して走行・設置できます。
必要な高さで選ぶ:作業床の高さを必ず確認
機種選びで最も重要なのが「高さ」です。カタログを見る際は、「最大作業可能高さ」ではなく、「最大作業床高さ(床面の高さ)」を確認してください。
撮影したいアングルや照明を設置したい高さに対して、余裕を持って届く機種を選ぶのがポイントです。ギリギリの高さだとアングルの調整が難しくなるため、目標の高さプラス1〜2メートル程度の余裕を持たせておくと安心です。
レンタル前に確認!高所作業車の操作に必要な資格と安全対策
高所作業車は誰でも操作できるわけではなく、作業床の高さに応じた資格が必要です。撮影スタッフが操作する場合も、必ず有資格者が行わなければなりません。
作業床の高さ10m未満は「特別教育」、10m以上は「技能講習」の修了が必要
操作に必要な資格は、作業床の高さによって2つに分かれます。
- 作業床の高さ10m未満:「高所作業車運転の業務に係る特別教育」の修了
- 作業床の高さ10m以上:「高所作業車運転技能講習」の修了
また、トラック式高所作業車で公道を走行して移動する場合は、車両総重量に対応した自動車運転免許(普通・準中型・中型など)が別途必要になるので注意しましょう。
ヘルメット着用など、基本的な安全対策の徹底を
撮影現場でも、高所作業車を使用する際は労働安全衛生法に基づいた安全対策が必須です。作業床に乗る全員がヘルメットと安全帯(フルハーネス型墜落制止用器具)を着用しなければなりません。
また、設置時は必ずアウトリガーを最大まで張り出し、地盤がしっかりした水平な場所に設置するなど、転倒防止策を徹底して安全な撮影を行いましょう。
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