高所作業車のフルハーネス着用義務化!安全帯のルールと特別教育

「高所作業車で作業するとき、安全帯はどれを使えばいいの?」「フルハーネスって、どんな時に必要なんだろう?」そんな疑問をお持ちではないでしょうか。2022年の法改正で、高所作業での安全帯(墜落制止用器具)に関するルールが新しくなりました。この記事では、高所作業車を使う方が知っておきたいフルハーネスの着用義務から、選び方、必要な特別教育まで、初心者の方にも分かりやすく解説します。
高所作業車の安全帯はフルハーネス着用が義務!法改正のポイント
労働安全衛生法の改正によって高所作業での安全帯ルールが大きく変わり、2022年1月2日から新しいルールが完全適用されました。最大のポイントは、一定の高さを超える作業では「フルハーネス型」の着用が原則として義務化されたことです。従来の胴ベルト型(腰ベルトのみ)は、墜落時に内臓損傷や胸部を圧迫するリスクがあり、より安全なフルハーネス型への移行が進められました。
ケンキ犬昔ながらの腰ベルトタイプは、高い場所では使えなくなったんだワン!安全のためにルールが変わったんだね。
なぜ義務化?フルハーネスに関する新ルールを解説
今回の法改正は、墜落事故による労働災害を減らすことを目的としています。ここでは、名称の変更や高さの基準など、知っておくべき新ルールの詳細を解説します。
「安全帯」は旧名称に。「墜落制止用器具」とは?
法改正に伴い、これまで「安全帯」と呼ばれていた器具の正式名称が「墜落制止用器具」に変更されました。この名称変更には、以下の重要な定義が含まれています。
- 認められる器具:「フルハーネス型」および「胴ベルト型(一本つり)」のみ。
- 認められない器具:「U字つり」は墜落制止用器具として認められず、「ワークポジショニング用器具」という位置づけになりました。



「安全帯」って呼んじゃダメなの?現場ではまだ通じるけど、正式には「墜落制止用器具」って言うんだね。
フルハーネス着用が義務になる高さの基準
フルハーネス型の着用が義務付けられる高さの基準は、作業環境によって異なります。原則として、以下の高さで作業を行う場合はフルハーネス型の使用が必須です。
| 作業環境 | 高さ基準 |
|---|---|
| 一般的な作業 | 6.75mを超える場合 |
| 建設業の作業 | 5mを超える場合 |
高さが2m以上でも、作業床(足場など)を設置できない場所では、原則としてフルハーネス型を使用します。ただし、高さが6.75m以下で、フルハーネス型を着用するとかえって地面に激突する恐れがある場合に限り、胴ベルト型の使用が認められています。
旧規格は使用不可!新規格との違いを比較
2022年1月2日以降、「旧規格」の安全帯は全面的に使用禁止となりました。現在使用できるのは「新規格(墜落制止用器具の規格)」に適合した製品のみです。
- 見分け方:製品ラベルに「墜落制止用器具の規格」または「墜落制止用器具」と記載があるものが新規格です。「安全帯の規格」とあるものは旧規格です。
- 構造の違い:新規格品は、落下時の衝撃を吸収するショックアブソーバの性能が向上しています。これにより、体にかかる衝撃が基準値以下に抑えられるよう設計されています。



えっ!古い安全帯はもう使っちゃダメなの!?倉庫にあるやつ、ラベルを確認しなきゃ!
初心者向け|フルハーネスの選び方と正しい使い方
初めてフルハーネスを選ぶ際、種類が多くて迷ってしまうこともあります。ここでは、自分に合った器具を選ぶためのポイントと、安全な使い方を解説します。
フルハーネス選び3つのポイント(サイズ・形状・バックル)
快適かつ安全に作業するためには、以下の3つの要素を確認して選びましょう。
- サイズと耐荷重:S・M・Lなどのサイズ適合表を確認します。また、体重と装備品の合計重量が「使用可能質量(例:100kg)」を超えないものを選んでください。
- 背中の形状:
- X型:ベルトが背中で交差し、安定感があり着崩れしにくい。
- Y型:背中のベルトが一本で、腰回りのスペースが広く、腰道具を多く付ける人に適しています。
- 腿(もも)ベルトの形状:
- V字型:骨盤を包み込むため墜落時の安全性が高いですが、股への食い込み感があります。
- 水平型:着脱が簡単で動きやすいですが、墜落時にずり上がるリスクがやや高くなります。
命綱「ランヤード」とは?1丁掛けと2丁掛けの違い
ランヤードとは、ハーネスと構造物を繋ぐ「命綱」の部分です。フックを掛ける本数によって「1丁掛け(シングル)」と「2丁掛け(ダブル)」があります。
| タイプ | 特徴 |
|---|---|
| 1丁掛け | ランヤードが1本。フックの掛け替え時に無防備(無胴綱)になる瞬間がある。 |
| 2丁掛け | ランヤードが2本。移動時に交互に掛け替えることで、常にどちらかが繋がっている状態を維持できる。 |
多くの現場では、移動中の墜落事故を防ぐために「2丁掛け」が推奨されています。



移動するときも常にどこかにフックがかかっている状態にするのが「2丁掛け」なんだね。これなら安心だワン!
正しい装着方法と使用前の点検ポイント
どんなに高性能なフルハーネスも、正しく装着しなければ効果を発揮しません。以下の手順で装着しましょう。
- ねじれの確認:D環(背中の接続部)を持ち、ベルトのねじれがないか確認します。
- 肩・胸ベルト:リュックを背負うように肩ベルトを通し、胸ベルトを留めます。
- 腿ベルト:腿ベルトを股に通してバックルを留めます。緩みなく確実に装着できるよう、適度に調整します。
使用前には必ず点検を行い、ベルトのほつれ、金具の変形、ショックアブソーバが一度でも作動していないか(使用済みサインが出ていないか)を確認してください。
フルハーネス作業に必須の「特別教育」とは?
フルハーネス型を使用する作業には危険が伴うため、法令で定められた「特別教育」の受講が義務付けられています。
特別教育の受講が義務となる対象者
特別教育の受講が必要になるのは、以下の条件をすべて満たす作業を行う方です。
- 高さが2m以上の箇所での作業
- 作業床(足場や手すり等)を設けることが困難な場所
- フルハーネス型墜落制止用器具を使用して行う作業
つまり、足場がない高所でフルハーネスを使う場合は、必ず教育を受けなければなりません。
未受講の場合の罰則(事業者・作業者)
特別教育を受けずに該当する作業を行った場合、法令違反となり罰則が科せられます。
| 対象 | 罰則内容 |
|---|---|
| 事業者 | 6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金 |
| 作業者 | 50万円以下の罰金 |
基本的には、事業者に作業者へ教育を受けさせる義務があります。しかし、作業者自身も罰則の対象となる可能性があるため注意が必要です。



教育を受けずに作業させたら、会社も作業する人も罰則があるんだ!絶対に受講しなきゃダメだね。
特別教育のカリキュラム(学科・実技)
特別教育は合計6時間の講習で構成されています。
- 学科(4.5時間):作業に関する知識、墜落制止用器具に関する知識、労働災害の防止、関係法令。
- 実技(1.5時間):墜落制止用器具の使用方法(装着方法や取り付け方法など)。
高所作業車でフルハーネスを使う際の注意点
高所作業車での作業は、一般的な足場のない高所作業とは少しルールが異なります。ここでは高所作業車特有のポイントを解説します。
着用義務は作業床の高さが6.75m超の場合
高所作業車には作業床(バスケット)がありますが、作業床の高さが6.75mを超える場合は、フルハーネス型墜落制止用器具の着用が義務付けられています。6.75m以下の場合は胴ベルト型でも法的には問題ありませんが、安全性を考慮してフルハーネス型を使用することが推奨されています。
バスケット内作業で特別教育が一部免除される理由
ここが少しややこしいポイントですが、高所作業車のバスケット内での作業は、法令上「作業床がある」とみなされます。特別教育の対象は「作業床を設けることが困難な場所」であるため、高所作業車のバスケット内作業のみであれば、法的には特別教育の受講義務はありません。
ただし、現場によっては独自の安全ルールで受講を必須としている場合も多いため、事前に確認することをおすすめします。



なるほど!高所作業車は「床がある」から特別教育は必須じゃないんだね。でも、安全のために勉強しておくのは良いことだワン!
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高所作業におけるフルハーネスの着用は、法律で決まった義務であると同時に、あなた自身の命を守るための最も重要な備えです。正しい知識と適切な器具を選んで、安全に作業を行いましょう。
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